ずっと憧れていた真鍮製のアンティーク風ドアノブを手に入れました。我が家のドアはごく普通の白い化粧板仕上げですが、このドアノブを取り付けるだけで、まるで海外の古いアパートメントのような雰囲気が出るのではないかと期待に胸を膨らませています。真鍮は使い込むほどに色が深まり、独特の鈍い光沢を放つようになるのが魅力です。届いたばかりのノブはまだピカピカとしていますが、これから家族と共に歴史を刻んでいくと思うと、取り付け作業にも自然と力が入ります。まずは現在の味気ないアルミ製のノブを外す作業から開始しました。ネジを外すごとに、少しずつ自分好みの空間に近づいていく感覚があり、ワクワクが止まりません。 取り付けで苦労したのは、新しいノブの重厚さでした。真鍮製ということもあり、ずっしりとした重みがあるため、片手で支えながらネジを締めるのが一苦労です。しかも、付属していたマイナスネジが非常に美しく、傷をつけないように布を当てながら慎重に回しました。現代のプラスネジと違ってマイナスネジはドライバーが滑りやすいため、全神経を指先に集中させます。真鍮の柔らかな質感に傷がつかないよう、細心の注意を払って作業を進めました。ようやく両側のノブが固定され、ドアの白さと真鍮のゴールドが絶妙なコントラストを生み出しているのを見た瞬間、その美しさに思わず見惚れてしまいました。 ただ、取り付けた後に少し問題が発生しました。古いノブよりも台座がわずかに小さかったため、元のネジ穴が少しだけ見えてしまったのです。これはDIYではよくある失敗ですが、私は慌てず、同系色の補修材で穴を埋めることにしました。丁寧に色を合わせると、ほとんど目立たなくなり、これも手作りの味だと思えるようになりました。ノブを変えただけで、ドアを開けるという何気ない日常の動作が、特別な儀式のように感じられるから不思議です。触れた時の少し冷たい金属の感触や、カチャリという上品な音が耳に心地よく響きます。たかがドアノブ、されどドアノブ。小さなパーツ一つでこれほどまでに暮らしの質が変わるのなら、もっと早く挑戦すればよかったと思っています。