ツーリング先で、あるいは自宅の玄関で、バイクの鍵がないことに気づいた時の絶望感。どこを探しても見つからず、頭が真っ白になる。そんなパニック状態の中で、多くの人が「どうすれば一番安く、この状況を解決できるか」という現実的な問題に直面します。バイクの鍵を紛失した際に、費用を安く抑えるための鍵は、実は「初動」にあります。焦って適当な業者に電話をかける前に、まずは落ち着いて確認すべきことがいくつかあります。最初に確認すべきは、言うまでもなく「スペアキーの有無」です。自宅や実家など、安全な場所にスペアキーを保管していませんか。もし、スペアキーのありかがわかっているのであれば、それが最も安く、確実な解決策です。家族に持ってきてもらったり、公共交通機関で取りに行ったりする手間はかかりますが、業者に依頼する費用に比べれば、はるかに安く済みます。次に、もしスペアキーがない場合、すぐに業者を探すのではなく、まずは自分のバイクの「鍵の種類」を把握することが重要です。特に、盗難防止システムである「イモビライザー」が搭載されているかどうかは、費用を大きく左右する最大のポイントです。イモビライザー搭載キーの場合、単に鍵を作るだけではエンジンがかからず、特殊な登録作業が必要になるため、費用が跳ね上がります。自分のバイクの年式や車種をインターネットで検索し、イモビライザー搭載モデルかどうかを事前に調べておきましょう。この情報があるだけで、業者に問い合わせる際に、より正確な見積もりを得ることができます。そして、もう一つ忘れてはならないのが、「シャッターキー」の存在です。多くのバイクには、鍵穴をいたずらから守るためのシャッターが付いています。このシャッターを閉じた状態で鍵を紛失してしまうと、鍵の作成に加えて、シャッターキーの開錠作業も必要になり、追加料金が発生することがあります。これらの情報を整理した上で、いよいよ業者探しに移ります。焦らず、複数の業者に電話をかけ、状況を正確に伝えて見積もりを取ること。この一手間が、結果的に数千円から一万円以上の費用の差を生むこともあるのです。
バイクの鍵を紛失!安く済ませるための初動